全米デビューした主な日本人の現状!

これまで、数々の日本人アーティストが世界最高の舞台アメリカへ進出を画策してきました。
このページでは、その結果と現状をまとめています。

日本人アーティスト 全米シングルチャートの結果!


主な全米シングル・チャートの成績一覧! はてなブックマークに追加
曲名 アーティスト名 順位
1963年
Sukiyaki

坂本九 1位
1963年
China Nights

坂本九 58位
1979年
KISS IN THE DARK

ピンク・レディー 37位
1980年
Computer Game

YMO (イエロー・マジック・オーケストラ) 60位
1981年
Walking on Thin Ice

オノ・ヨーコ 58位
1981年
Love Light

YUTAKA (横倉裕) 81位
1990年
Right Combination

松田聖子 & ドニー・ウォルバーグ 54位
2000年
SUKIYAKI

ニッキー・モンロー (小林幸恵) 圏外
2001年
TAKE BACK

倖田來未 圏外
2001年
Trust Your Love

倖田來未 圏外
2004年
Easy Breezy

UTADA (宇多田ヒカル) 圏外
2009年
Come Back to Me

UTADA (宇多田ヒカル) 圏外
2011年
Test Drive

赤西仁 圏外
2012年
Sun Burns Down

赤西仁 圏外

2016年

PPAP (Pen-Pineapple-Apple-Pen) Pikotaro(ピコ太郎) 77位


上記はBillboard Hot 100 (全米シングルチャート)の成績です。
総合シングルチャートであるBillboard Hot 100にランクインするのは、チャートの特性上至難の業。
日本人にはかなりハードルが高く、無理に等しいチャート。
ランクインするだけで名誉といわれるチャートです。

そんなチャートということもあり、圏外でも別に落ち込むことないです。

が、一応、アメリカではトップ40以内にランクインすることが成功の目安といわれたりもします。
トップ40入りしたシングルは坂本九の「SUKIYAKI」と、ピンク・レディ-の「Kiss In The Dark」の2曲のみです。

Billboardの成績で考えると、要するに、「SUKIYAKI」だけが例外的に大ヒットを記録し、ピンク・レディーは一応日本人としては快挙といえる順位なわけです。

松田聖子が54位にランクインしていますが、人気歌手のドニー・ウォルバーグとデュエットしたからであって、デュエットしなかったら圏外確実だったと思われます。

横倉裕というアーティストも、一応海外人気アーティストとのコラボ曲らしく、それでランクインしているとみていいと思います。

モー娘。とか誕生させたオーディション番組『ASAYAN』から全米デビューした、小林幸恵をはじめ、倖田來未や赤西仁はビルボードのダンスチャートなどの、他のチャートにはランクインしていますが、Billboard Hot 100では圏外です。

圏外なので、日本ではダンス・チャートにランクインというように報道されます。

宇多田ヒカルも残念ながらシングルは全て圏外です。


※上記のシングル・チャートの表に登場している、日本人や曲はほんの一部です。
表に載ってるアーティストはもちろん、載っていないアーティストも、これ以外にもたくさんの作品をリリースしています。
全部圏外なので、表には入れていません。
有名そうなものだけを抜粋しています。








日本人アーティスト 全米アルバムチャートの結果!


主な
全米アルバム・チャートの成績一覧!
アルバム名 アーティスト名 順位
1963年 Sukiyaki and Other Japanese Hitsi

坂本九

14位

1970年

Yoko Ono/Plastic Ono Band オノ・ヨーコ 182位

1976年

Go ツトム・ヤマシタ 60位

1979年

Kiss in the Dark ピンク・レディー 圏外

1980年

Yellow Magic Orchestra YMO (イエロー・マジック・オーケストラ) 81位

1980年

×∞Multiplies YMO (イエロー・マジック・オーケストラ) 177位
1981年
Season of Glass

オノ・ヨーコ 49位
1985年
Thunder in the East

ラウドネス 74位
1986年
Lightning Strikes

ラウドネス 64位
1990年
Seiko

松田聖子 圏外

1990年

Kojiki 喜多郎 159位

1996年

Peace on Earth 喜多郎 185位
1998年
Precious

Cubic U (宇多田ヒカル) 圏外

2002年

An Illustrated History パフィー 圏外
2004年
Exodus

Utada (宇多田ヒカル) 160位

2008年

Uroboros Dir En Grey 114位
2009年
This Is the One

UTADA (宇多田ヒカル) 69位
2010年
Olympos

赤西仁 圏外

2011年

Dum Spiro Spero Dir En Grey 135位

2011年

1969 ピンク・マルティーニ & 由紀さおり 圏外
2012年
Japonicana

赤西仁 圏外

2014年

BABYMETAL BABYMETAL 187位

2016年

Metal Resistance BABYMETAL 39位


上記の順位はBillboard 200 (全米アルバムチャート)の成績です。

これも、坂本九の14位が最高記録。
宇多田ヒカルは最高69位となっています。

宇多田ヒカルの69位は、日本人として何十年ぶりの快挙といわれていましたが、あくまでも日本人としての話です。

アルバムといえば、日本では由紀さおりがピンク・マルディーニとコラボした「1969」がアメリカで1位獲得し大ヒットというような報道をして紅白歌合戦にも出演してましたが、全米アルバムチャートでは200位圏外です。
売れたかどうかといわれれば、もちろん売れてないです。

ただ、ビルボードではなく、iTunesのジャズ・アルバムという小さなカテゴリーで1位は獲得しています。


※上記のアルバム・チャートの表に登場している、日本人やアルバムはほんの一部です。
表に載ってるアーティストはもちろん、載っていないアーティストも、これ以外にもたくさんの作品をリリースしています。
全部圏外なので、表には入れていません。
有名そうなものだけを抜粋しています。







日本人から見た場合、アメリカ人から見た場合!


Billboard の総合チャートにランクイン(チャートイン)することは、日本人から見れば快挙です。
私もBillboard のチャートを見て日本人の名前があれば「おおっ」と思います。

しかし、Billboardが日常であるアメリカや世界から見た場合は感じ方が違います。

例えば、『日本人アーティストがBillboard 200 (全米アルバムチャート)で第100位にランクインした場合』を考えてみます。

●日本人から見た場合
「凄い」、「快挙」、「史上何人目」
という風に、ただ単に凄いと感じる人が大多数だと思います。

●アメリカ人から見た場合
「日本人か、珍しい」、「売れてないな」、「ひゃ、100位かよ」
という風に、感じるのでは?

ぶっちゃけ、Billboard 200で最高位が100位という事実は、アメリカ人からすれば「売れない歌手の証明書」みたいなものでしょ。

少なくとも、アメリカ人の歌手がBillboard 200で最高位が100位だったりすると、その歌手は「売れない歌手」というようなレッテルを貼られると思います。

要するに、いいたいことは、日本人がBillboard 200 で100位みたいな順位でランクインし、快挙として日本で大きく報じられたとしても、
その程度の順位は、アメリカや世界から見れば全く快挙でも何でもないし、反響もないということです。





なぜ、日本人アーティストはアメリカ(世界)で成功できないのか?


いろいろ書きましたが、アメリカ最大権威の音楽チャートであるビルボード・チャートを基準に見て、成功か失敗かを判断すると、失敗ばかり。

一方、グラミー賞などで考えると、クラシックやジャズなどの部門でたま~に日本人が受賞することもあります。
YMOの坂本龍一さんは、アカデミー賞で作曲賞を受賞してるし、世界的音楽家といわれる日本人はわりとたくさんいます。

しかし、いわゆるポピュラー・ミュージックといわれる、ポップス、ロック、R&B、SOUL、HipHopといったメジャーなジャンルにおいて、日本のアーティストは手も足も出ない状態です。

やっぱり、日本人がロック、R&BやHiphopを歌っても、本場アメリカでは二番煎じ扱いされてしまう感じがあると思います。

それは、アメリカにある寿司レストランに行って、日本人が「こんなの寿司じゃないよ」って思う感覚に近いかもしれない。

日本人がR&Bを歌っても、本場のアメリカ人は「アジア人がR&B歌ってるぜ(笑)」というような見方をする人は確実にたくさんいます。

アメリカの白人がHipHopを歌った場合でさえ、アメリカの黒人から馬鹿にされる事があるのだから、日本人がアメリカに進出するなんて無謀すぎるのかもしれません。

さらにいうなら、アメリカには〇〇系アメリカ人がたくさんいて、様々な人種が生活している国でもありますが、その中でもアジア系アメリカ人、特に日系、中国系、韓国系といわれるアメリカ人もポピュラー・ミュージックでは当たり前に大苦戦しています。

はっきりいって、人種の問題ですよね。